せっかく就職したのに、すぐに辞めてどうすんの?
これ、僕が20代のころ周りからよく言われた言葉です。ようやくバイトを抜け出し就職するもすぐに離職を経験。「根性がないなw」などの発言もムカつきました。
もちろん、すぐに辞めてしまう僕が悪いのは分かってるんですが、それはそれで「辞めて何が悪いんだ!」という考えは今も持っています。同じような悩みを持つ方はけっこういるかと。
しかし、すぐに辞める人は、「辞めていいケース」と「辞めてはいけないケース」の区別がついていないだけという事実に気づいているでしょうか?
実は、僕も30代になり分かってきたのですが、すぐに辞めるかどうかを気分で決めないことが重要です。具体的にいうと、すぐ辞めてもいいけど離職基準は持つこと。
これに気づかない人は、何となく就職して、気分的に辞めるか辞めないかを選択して不安定になります。そこで今回は
- 就職してもすぐに仕事を辞めたくなる
- 長期的に働けるようになる方法を知りたい
これらについて、僕自身の20代を振り返りつつ解説します。人材紹介の仕事もしているので、より客観的な視点でも伝わるようまとめますね。
仕事をすぐに辞めることの何が問題なのか?
まずは辞めることで起こる弊害についてまとめておきます。
でも、大半の方はすぐに辞めることの問題点は理解されてるんですよね。そこには漠然とした考えがあるはずなので、すぐに辞めることは不利という認識をまずは持ってください。
逃げグセ、辞め癖につながるから
よく言われることなのですが、すぐに辞める頻度が高いと、辞め癖になるという意見があります。当事者にしてみれば、「良い環境なら辞めないのに!」と反発したくなりますよね。
しかし、逃げ癖・辞め癖というのは、実際に染みついてしまうメカニズムがあるのは確かです。
なぜなら、すぐに辞める人と言うのは、「何で辞めたのかな?」という原因に対しての考察が浅くなりがち。
例えばですが、入社してから「こんなはずでは・・」という思いで辞めてる人は多くいますよね。この問題は、入社前リサーチが徹底されていれば、そこまで起こる問題でもないので。
こういった点を踏まえないと、結果的に逃げるとか辞めるということでしか解決できなくなることを理解しておくべきです。20代当時、辞めまくった僕がいうのもナンですがw
採用してくれた会社に対して迷惑をかける
ありがちなパターンですが、採用する会社も動いているので、早々に辞められると困るという話があります。
僕も人材紹介の仕事をしているので、一応は会社側の味方として話したいのですが(苦笑)
しかし、一般的に辞める原因は働き手にあって、企業は悪くない前提で語られてるのも問題なんですよ。
実際、会社が怪し過ぎて、早々に見切りをつける人もいるんですね。事前に就活リサーチを怠っていたのは求職者のミスですが仕方ありません。
一方的に、企業は悪くないと言っていては、すぐに辞める人が出てくる問題を解決できないとも同時に思っています。
まだまだ偏見はありますが、どちらが悪かろうと、今のところは結局すぐ辞めた人が悪いというクソゲー状態なので就職は慎重にどうぞ。
すぐに辞める人は会社から信用されなくなる(履歴書も不安定に)
転職回数が多い方は、社会的な信用がなくなっていきます。企業も、採用した以上は人材を育てるため、すぐに辞められては困るという考えが前提にあります。
極端な例ですが、過去に10回転職した人が「今回こそは真剣にここで働きたいんです!」と熱く語ったとしましょう。
ぶっちゃけですが、面接官の立場からみると信用できないと思いませんか?それだけ、すぐに辞める=信用の欠損に繋がるという意識は持つべきです。
すでに辞めた回数が多い方は、僕も対策として履歴書の書き方でフォローしているので参考してください。辞めすぎはどうしても不利になるということです。
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仕事をすぐに辞めてもいいケースは3つある【時には必要な早期離職】
例外的に、こんな会社はすぐに辞めてもいいという話をしておきます。「すぐに辞めることは問題だから・・」と無理をする人もいますが、時には必要な措置ですからね。
まさに、これからお話する状況にある人は「すぐに辞めて何が悪いの?w」を言う資格があります。ケース別にこれは辞めても大丈夫な話を3つ挙げておきます。
再就職、転職の道が豊富な20代
例外なく、20代の若者はすぐに辞めてもダメージはありません。僕もそうなのですが、フリーターで転々、正社員で転々しつつも、20代向けの就活サイトがあったので助かりました。
もちろん、これが30代にもなると、道が狭まっていたので、すべての人に進められるわけではありません。
しかし、20代という若さは、当事者たちが思っている以上に、企業側からはブランド化されています。再就職や転職をするなら、20代の間が圧倒的に有利な事実に間違いはないので。
なぜなら、何をするにも若手なら変に仕事にこだわりがなかったり、教える立場の人がほぼ年上になって指導しやすいから。
みんな人間なので、出来れば年上から指導したいですし、受ける側も年下に教わるのは嫌ですからね。頭も柔らかい若さがあるのは、何よりの武器だと自覚することが重要です。
ウツ病など体調を崩してしまった
よっぽど会社が合わないと思いつつも、入社した以上は頑張らねば・・と無理をして3ヵ月。無理がたたって、ウツ病などを発症してしまっていたら辞めるべきです。
人間なので、環境があまりにも合わな過ぎると、仮に周りに良い職場と言われるところでもウツ病は起こりえます。僕も過去に、まあまあ良い職場で病みかけてたりしたのでw
しかし、体調を崩している人ほど、正しい判断もできなくなり、頑張ってしまう傾向があるので注意が必要。
よくある話で、無理をして頑張って潰れてしまう・・。その結果に離職をするけど、体調が壊れている影響で再就職ができずにニートになるといった問題があります。
身体が資本なので、病気になりそう、あるいはなってしまったら躊躇せずに、辞めるのも悪くはないと強くお伝えしておきます。
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いじめ・パワハラ・長時間サビ残などがあるブラック企業
個々の基準によりますが、ブラック企業はさっさと辞めた方が良いです。いじめやパワハラはもちろん、サービス残業も度を越して毎日のように長時間を求められるなどなど。
ブラック企業のダメなところは、その体質から抜け出すことが非常に難しい点です。自浄作用が働かないからブラックになるわけなので、従業員も思考がブラックになりがち。
このようなブラック環境に身を置くと、「お前も頑張れ」という同調圧力から、あなたまでブラック社員に染まっていく可能性が高くなりキケンです。
僕もラーメン屋でバイトしていた時、ちょっとブラックでして(汗)最初はブラックだと思っていたけど、これくらい普通なのかもと思う部分もあり見事に洗脳されてました・・。
ブラック企業に入らないためにも、職場リサーチは怠れませんし、専門の求人サイトを使うなど避けるべき努力も行うべきです。
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仕事を「すぐに辞める人」と「辞めない人」の特徴差
絶対に言い切れますが、すぐに辞める人と・辞めない人には特徴の差があります。
特にすぐ辞める人ほど、「こんな会社じゃなければ」と他責している傾向が強いです。シンプルな差になっているので、見つめ直すきっかけにして下さい。
仕事に対して向き合う姿勢・目的の差
仕事にどう向き合うか・目的を持っているかは大きな差を生みます。というのも、すぐに辞める人ほど、仕事はお金を稼ぐ手段でしかないと考えているからです。
そりゃ、「お金が貰えさえすれば」と考えてしまうと、突き詰めて行けばどこで働いても同じという話になってしまいますからね。
しかし、仕事が長続きする方は、仕事との向き合い方をしっかり持っています。スキルや経験を得るためでもいいし、人脈を作ってさらに稼ぎを増やしたいといった目標があります。
実はこの目標差は大きく、学生時代を振り返っても目標が高い人ほど、頑張るしいい学校に受かっているんですね。
いきなり目標と言われてもきついところもありますが、せめて「目的」を持って仕事に取り組む習慣はつけてみるべきです。
僕も色々と転職しつつ、28歳くらいでやっと人材系で頑張ろうと目標が持てた一人。不純ですが「正社員で継続的に働けばモテる」とかの動機でも良いので頑張って下さい。
辞めたとしても原因や問題分析は必ず行う
初めて入社した会社で、ずっと続けている人の方が少ない時代です。中卒・高卒・大卒で就職しても、7割・5割・3割は辞める753現象が起こっているくらいですから。
それだけ、今の社会では若者が離職するのが当たり前になっています。辞めることが、そこまで問題にならなくなったのは、こういった常識の変化もありますよね。
しかし、辞めてそこから原因や問題の分析を行わないと意味がありません。と言うのも、仕事に限らず成功する人は、失敗から何を改善すべきか学ぶからです。
要領の良い人は、1回で「この就職の○○がダメだったから次は××しよう」と活かせるのですが。何が悪かったかも考えないと、同じ失敗を繰り返すことに繋がりがち。
よく考えて、1度失敗した就職は2度しないくらいの気持ちやメンタルで向き合うべきです。自分で分析できないなら、ハロワでも転職サイトでもアドバイスをもらいに行きましょう。
参考文献 753現象(学歴別就職後3年以内離職率の推移~厚生労働省~)
理想の会社と違ってもギャップを埋める努力をする
すぐに辞める人というのは、会社や企業に対して理想を高く持っている傾向もあります。例えばホワイトカラーじゃないと絶対にダメとか。
僕も人材紹介の仕事をしていると、それなりの頻度で出会うのが「残業なし」の会社を紹介して欲しいと言われるんですよ。僕も出来る限り答えるようにしています。
しかし、残業が少ないけど、たまに30分~1時間だけ追加で頼まれるなんてことは、どこの会社でもある普通の話です。これを気に入らないという方もいます・・。
確かに残業が無い約束と違うのですが、何もかも完璧なる理想を求めると、そんな会社って存在しなくなるよねっという話。例外を許さないという探し方は無理があります。
この理想とギャップがあったとき、なるべくすり合わせできる人は、職場への定着率も良いです。すぐに辞めないというのは、ギャップを埋める努力でもあるんですよ。
交際してみたけど、思った人と違うなんてことはよくあるケース。その時にすぐ別れるより、もう少し努力して付き合うのが普通なように、仕事も努力で。
仕事をすぐに辞めてはいけないケース
ちなみに、こんなケースなら辞めないでねという話をしておきます。
僕自身が20代でコロコロ転職して来たこと、今は人材紹介の会社で働いていることを踏まえて語れる話です。
新卒(新人)で就職したけど向いてないと感じる
まず新卒や新人で入職した際に、「この会社や仕事は向いていない」と感じる人が多くいる点です。確かに、新しいことを始めたばかりの人が、上手くやれないと陥る悩みですよね。
しかし、どんな人も一部の天才を除けば凡人だということを忘れています。初めて取り組む仕事が、いきなり向いていたりしたら、逆におかしなことだと思いませんか?
例えるなら、始めて野球をやった人が、ボールを芯でとらえて打つような話ですよ。最初はみんな、空振りから始まるのがふつうです。
それにも関わらず、仕事になるとみんな極端に委縮しがち。特にこれは20代の人に多いのですが、過去の経験や取り組みが少ないことが挙げられます。
あなたの得意な物事でも、最初からできたという人はごく少数なはず。最初から向き不向きを決める方が、長い仕事人生で考えればおこがましい発想と考えておきましょう。
上司や先輩に怒られる
「怒られる」とまでは行かずとも、上司や先輩に何か言われることで辞めたくなる人はいますよね。僕も注意されるだけで「糞が!」とか思ってたタイプなので気持ちは分かります(笑)
しかし、受け止め方がネガティブと言うか、正直なところ色々と言ってくる人って見込みがあると思っているから伝えてくれていると捉える方がいいのです。
どこにでもある意見なので、「うぜえ」と思うかもしれないですが・・。相手が怒っているのは、あなたの人格否定や、気に要らないからという話じゃないことが大半です。
仕事の場だからこそ、注意が必要だったり、時には叱責も出るんですが。「伝え方が下手くそな先輩だから怒っているようにしか言えないのだな」と上から見てやりましょうw
形はどうあれ、自分の成長に欠かせないことだと理解できる時が来れば、それは実になります。
人間関係は良好だと感じる
すぐに辞めない方が良い職場の傾向に、「人間関係が良好」なところが挙げられます。ぶっちゃけ、人間関係が原因で辞める人が多い中、問題が無いのはすごくいいことなんですね。
例えば「仕事はすぐにでも辞めたい・・だけど働いている人は良い人たちなんだよな・・」と思うなら、あと半年~1年ほど頑張ってから考えることを推奨します。
半年もあれば職場の仕事に馴染みますし、不向きかもしれないと思ったことに見切りもつけられます。何より、人間関係が良ければ通いやすい点なんですね。
嫌な人や、なかなか打ち解けられない職場だと、仕事の面白さを感じる余裕なんてないですから。その点で、人間関係がいいなら仕事に集中しやすいのです。
人によって価値観は違うのですが、「人間関係がいい」は重視している人も多くいるので、無駄にせずいい出会いだと思いながら働くことが重要です。
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仕事でうまくいかない人間関係はどう改善すべきか?【対策まとめ】
人間関係がうまく行けば仕事も楽しいのになぁ・・ 職場での悩みの大半は人間関係ですよね。十人十色で人が集まるわけなので、気の合う人もいれば一生涯に渡って口もききたくない人なんかも出てきますw 僕も人間関 ...
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【提案】仕事をすぐに辞める若者でも続けられるようになるためには?
もう2度と、仕事をすぐに辞めるような事態には陥りたくないと考えるのが自然です。経験が浅い若者ほど、僕の20代のように苦しんでいるはず。
そこで最後に、「どうすれば仕事を続けられるのか」というコツについてまとめておきたいと思います。まさにすぐに辞めない就職術。
「辞める基準」を就職前に決めておく
絶対に決めるべきなのですが、「こんな会社だったらすぐにでも辞めていい」と決めて就職するのが、辞めないコツの1つになります。
実際、すぐに辞めた人ほど、この基準があいまいです。人間関係が・・、仕事が向いてないと思うから・・、上司との関係が・・。
色々あると思いますが、どういう問題なら向き合えるのか、向き合えないのかというレベルを決めなければいけません。
しかし、すぐに辞める人たちの話を聞いていると、大半の人はその時々で思った不平不満を垂れ流して、ネガティブな思考に陥って辞めるんです。
これは僕も同じでしたが、辞める基準がない人ほど、それだけ不意なトラブルを受け止めきれない傾向にあると思っておくべき。前もって決めるだけで、すぐ辞めは防げますよ。
事前に譲れない問題やこだわりがあるなら調べておく
また、事前に譲れない問題やこだわりは、調べられる限りは調べておくべきです。今は転職エージェントが豊富にあり、各企業との繋がりのあるアドバイザーとお話ができますからね。
これから応募しようとしている企業が、あなた自身の譲れない条件を整えてくれているかはチェックしながら進めると問題を避けやすくなります。
人材系のサービスは、当然ですが紹介した以上は早期離職にならないよう最善を尽くして応援してくれます。
企業のウラ話も知っているので、どういう人が働いているかなど聞いてみるといいですよ。下調べるひと手間を惜しむがために、また辞めるという悪循環はやめましょう。
就職先で盗めるノウハウや技術はチェックしておく
それでも辞めたいんだ!となる人は、せめて就職先で盗めるものは盗んでから去りましょう。もちろん、罪にならない盗み。ノウハウや技術のことです。
会社に入るメリットとして、過去に培った経験やこれまでのノウハウがすでに豊富な点にあります。せっかく働くわけなので、そのノウハウも手にしてしまえば一石二鳥。
これ、僕は意識も低い人間だったので、どうでもいいと思って20代は働いていました。もし真剣に20代で仕事に取り組んで盗みまくっていたら・・経験差は違っていたのにと。
盗むと言っても、何でもいいんですよ。人間関係を上手くやる方法とか、いかに仕事を早くこなすかを先輩から学ぶとか。
どこでも通ずるようなことだと、仮にすぐに辞めたい職場でも財産になるということです。せっかくなので、就職先で盗めるものは全部もらう感覚を持つべきですよ。
まとめ すぐに辞めないための就職術を実現するには転職エージェントが肝
すぐに辞めないための就職術を以下3つにまとめました。
- 「辞める基準」を就職前に決める
- 事前に譲れない問題があるなら調べる
- 就職先で盗めるノウハウや技術はチェックしておく
これらの点を、上手くカバーしたいと思うなら、やはり事前に就職準備が必要と言えます。もしこれまで何度も辞めている人だと、転職エージェントで相談をするのもオススメの手。
エージェントの担当さんが、過去に起こった問題を踏まえて仕事探しを手伝ってくれますからね。一人で就活してすぐに辞めている方ほど、プロのアドバイスも参考にされつつ頑張ってみるといいですよ。
下記に助けてくれるエージェントをまとめています。僕も実際に使ったサイトなので、ぜひチェックされてみて下さい。