仕事で言われたことしかできなくて何が悪いの?
言われた仕事を真面目にこなしても、「言われたことだけで終わらせるな!」と怒られることがありませんか。僕も経験していますが「指示通りやったのに・・」と反発したくもなります。
しかし、仕事で言われたことをこなすのは、働く上では大前提。重要なのは、言われたことにプラスαで仕事をしなければ意味がありません。
なぜなら会社は、指示の意図を読み取って働いてくれる人を評価するからです。つまりフリーターの方が正社員で働こうと思えば、この意図を読み取る力が必須となります。
そのため今回は
- 「言われたこと以外の仕事をやる」の意味がわからない
- 指示通りにやって怒られることが多い
こういった方に向けて、どうすれば仕事の意図を読み取り働けるようになるのか解説してみます。僕自身、「指示待ち君」と呼ばれていたので、改善ポイントをまとめました。
なぜ仕事で「言われたことしかできない」ことが問題になるのか?
言われたことしかできない人が、なぜ問題なのか考えたことはあるでしょうか?
僕自身も、言われたことしかできなかった当時は、「指示通りやってんだからいいじゃねえか!」と思っていたんですね(汗)
しかし残念ながら、こう考えている間は、言われたことしかできません。まずは、何が問題になるのかを説明をしていきます。
上司や先輩は1から10まで指示することは絶対にない
上司や先輩の出す指示を鵜呑みにしてはいけません。彼らの感覚は「10ある指示の中の1」を伝えているような感覚なんですね。
例えば、コピーを300枚取っておくように指示されたとします。ここで言われたことしかやらない人は、300枚をそのままコピーして仕事を終了します。
しかし、言われたこと以外の仕事もできる人は、300枚のコピーによって減ってしまったコピー用紙やインクの補充も考えます。これは後から使う人が、困る可能性を考慮しているからできること。
個々の判断になるものの、あからさまにコピー用紙が減ることは誰でも理解できますよね?そのため指示側も、「コピー用紙が減るから追加も忘れずに」とは面倒で言いません。
これが「1から10まで言わない」という感覚の1つです。言われたことしかできない人は、この1を聞いて1だけで終わるから問題視されるのです。
正社員で働くなら言われたこと以外の気づきが求められる
フリーターで働かれていると、末端で指示を受け続けるので気づきにくいところはあります。しかし、正社員として働くなら、末端の立場ではなくなるので、言われたこと以外もやらねばいけません。
バイトを雇うなら、正社員が指示を出さないといけないですし、指示する以上は自分がそれ以上の仕事をできないとおかしいですから。
そういった際に、言われたこと以外をやれる人が、正社員の立場にいるのんですよね。フリーターのままの人は、こういった感覚が磨きにくいため成長も遅れやすいデメリットがあります。
言われたこと以外のことも気づいて、自分でできなければ・・正社員として働くのは困難になる問題があります。仮に正社員でも、言われたことしかできないとクビにされやすいです。
僕もバイトをしていた20代前半で、かなり指示通りにしか仕事をこなさないことで責められました。正社員で安定した生活を求めるなら、言われたことだけやってはダメなんです。
指示待ち人間のレッテルを貼られると働きにくい
ややこしいのは、人間関係に影響することです。いわゆる「指示待ち人間」と呼ばれる人たちですが、言われた仕事しかやらないと、レッテルを貼られてしまうんですね。
「あいつは言われた仕事しかやらない」と思われると、結果的にどうなるか。それは、周りから仕事に対して期待されなくなり、任される仕事の質がどんどん落ちて行くのです。
任される仕事の質が下がるということは
- 給料は上がりにくくなる
- 非正規の場合は、正規雇用に登用されにくくなる
- 説明が簡単な仕事やルーティン業務だけしか任されないので経験は増えにくい
こういったマイナス点が目立つようになります。できれば、職場の一員となって戦力として期待されつつ働きたいですからね。
指示プラスαの仕事ができないと、レッテルだけを貼られて損をしやすくなるので注意が必要です。
言われたことしかできない人の共通点と特徴
言われた仕事だけをやってしまう人には、共通点と特徴があります。これ、僕も経験者なのでぶっちゃけ当たりますよ(苦笑)
「なんで自分だけ指示されたことしかできないのか・・」と思ってしまう方は、思い当たる節が無いか確認してください。気づきを得ることで改善点が見えてきます。
「他にやってもらいたいことがあるなら言って」と受け身がち
言われたことしかできない問題は、全て自分のせいだと自覚する必要があります。確かに、説明が下手な上司や、指示の仕方が悪い先輩もいるんですが・・。
「なんで言われたことだけやってるんだ」と言われたときに、「他にもやってもらいたいことがあるなら先に言ってくれれば・・」と考えてしまう習慣があるなら捨てて下さい。
指示の良し悪し、受け手の問題など色々とあるかもしれませんが、何ごとも受け身に対応する思考が問題になのです。ここが、言われたことしかできない人の特徴になります。
指示以外の仕事をやれる人は、受け身ではなく能動的なんですね。つまり自分からやるべきことを見つけようとするため、結果的にプラスαの仕事をこなしやすいんですよ。
僕自身も「人のせいにしてしまう」とか「自分は悪くない」と20代くらいは考えていたのですが、この考え方だと前に進まないと知っておくべきです。
指示の意図を自分の頭で考えず「真に受ける傾向」がある
自分の頭で考える習慣がない人も、言われたことしかできない特徴があります。これは学校教育が悪いと僕は思うんですけどね(汗)
学校教育は、上から言われたことをいかに真面目にこなすかで評価が決まりますよね。そのため、習慣的に言われたことをそのままやってしまう人が出ているところもあります。
学校では先生の命令を、脇道逸れずに遂行できないと、逆に問題児にされるんですよ。これにより、真面目な人ほど、言うことを真に受けるリズムができているわけです。
僕も学生時代は、先生に反発なんてしたことのない一人でした。社会に出たら、言われたことを自分なりに解釈して考え、さらに発展させて受け止める必要があるので要注意です。
「怒られること」を気にして自発的に行動できない
言われたこと以外の仕事をやろうとするには、心的なハードルがありますよね。自発的に行動する必要があるので、「もしかすると間違ったことをやるかもしれない」というリスクが出るわけです。
これは本来、良いことなんですが、勝手にやった結果に失敗すると怒る人もいるわけですよ。理不尽な世の中じゃのう・・w
言われたことだけをやる人は、こういった怒られることをしない真面目さがアダとなっていることも考えるべきです。どっちにしろ、怒られる時はあるんですwその時の原因が
- 言われたことだけやって怒られた
- 言われたこと以外に挑戦して怒られた
これだと、どちらがいいかという話なんですね。
前者は、いつまで経っても同じところから変化がありません。後者であれば、自発的に行動していますし、今後の勉強にもなるということです。
言われたこと以外の仕事もできるようになった僕の改善策3つ
指示待ち人間として、言われたこと以外の仕事ができなかった僕は、実際のところどのように変われたのか。これについて、改善策として取った行動をまとめておきます。
これまでお話してきたことを読んでいれば、すんなり入ってくるはずです。意識して行動するための指針にして下さい。(できなかった奴なのに偉そうでサーセンw)
言われた仕事の「最終的な目的」を考える
指示された仕事には、必ず明確なゴールが存在します。このゴールが、仕事における最終的な目的です。
例えばこれは、僕の介護時代にあった話です。花瓶の水を新しく替えておくように頼まれたんですね。その花瓶の水を替えて仕事を終えていたら、上司に注意されましたw
理由は
- 花瓶の水を替えただけだった (言われただけのことをした状態w)
- 新しい花で綺麗にいけて欲しかった (上司の要望に気づけないw)
- 利用者の目に届く範囲に置いて喜ばせたかった (上司の指示目的)
という具合に、上司は花瓶の水を替えて、綺麗なお花をお年寄りに見せたかったようです。「見られない花瓶に意味がない」ことは、考えれば分かるのですが・・僕は気づけませんでした(汗)
こうやって言われた仕事の最終的な目的やゴールを意識しないと失敗が増えます。まず指示された目的を考える習慣を持つだけでも変わりますよ。
気を利かし「自分で決断すること」を増やしていく
気を利かすことは重要で、言われた仕事に対してプラスαを付け加える必要があります。言われたことだけやって終わる人は、このプラスαの決断ができません。
やって怒られたらどうしよう、間違っていたらマズいよなという気持ちが先行するので何もできなくなります。
しかし、自分で決断することが、言われた仕事以外のことをする重要な肝になるんですね。
なぜなら、いくら気を利かして仕事をやろうと思っても、決断できずいちいち質問していては意味がないからです。
指示した方は、気を利かすことも含めた仕事を望んでいるのに、そこでわざわざ「やっておきましょうか?」と言われてもウザいだけです。
自分で決断することを増やしていけば、「勝手に仕事をやってもいいんだな」と自信にもつながるんですよ。出来る範囲でいいので、まずはチャレンジしてみましょう。
上司や先輩がやっている仕事を真似してみる
「指示以外の仕事をどうやって見つけるのか?」という人がいますが、これはズバリいうと真似をすればいいだけです。具体的には、上司や先輩がやっている仕事を真似ましょうw
みんな周りに何の仕事をしているかなんて、説明することは無いんですね。例えば、日常生活で考えてみて下さい。トイレの紙が無くなれば、替えを用意しますよね。
しかし、これを職場でわざわざいう人なんておらず、誰かが補充してくれているわけです。言われたことしかできない人は、この補充の現実に気づかないのです。そのため、ここでは
- 誰がどこから補充しているのかな?
- 人に任せず自分も替える一員になれないかな?
こう考えてみるべきなのです。その際に、人がやっていることを真似ておけば、自然と自分もできるようになります。
仮にトイレ掃除を頼まれたときに、紙が無くなっていたら自然と追加で補充する仕事ができるわけですよ。日常的に、周りを観察する習慣が必要ですが真似していれば分かるようになります。
「言われたことしかできない問題改善」を期待できない職場の特徴
言われたこと以外もできるようになりたい!
こう考えて改善策を打とうにも、実は「改善が期待できない職場」があるのも現実なんですよね。「人のせいにしてはいけない」と記事の中で述べましたが、例外もありますw
「こういう職場だと、言われたことしかできない状態が続く可能性が高い」という警鐘を鳴らす意味で、特徴をまとめておきます。
失敗すると怒る・責めるなど指示を出す側がパワハラ気質
失敗に対して怒る人がいたり、責められることは一定の場合は仕方がないのですが。ただ、指示を出した側がパワハラ気質だと問題なんですよ。
感情的になって怒っているだけならいいのですが・・失敗を許されない空気の中で、言われたこと以外の仕事にチャレンジするには勇気も要ります。
僕も、言われたこと以外の仕事ができるようになったのは、職場の環境が良かったからというのはあるんですよ。もし、伸び伸びとやれない場所だったら、やっぱり怖いですから。
そういった意味で、パワハラ気質な上司の職場にいると、いつも委縮しがちなので注意が必要です。まあ、怒鳴り散らすような人がいる職場なんて、最悪でしかないっす(汗)
批判するだけで仕事を教えたり育てる意識がない
指示を出す側も、仕事を任せっぱなしでいい訳ではありません。時には教えて分かるように伝える義務もありますし、そうしないと下の人間は育ちません。
僕も考えてみれば、フリーター時代にまともに仕事を教わったことがなかったんですよね。「言われたことだけやるな!」はアドバイスをしているようで、何も教えていないのです。
「こうしてみたら違うんじゃない?」とか、「考えるコツはな・・」と諭してくれる人がいるかどうかは、言われたことしかできない人にほど必要です。
それだけ、教える行為は難しいですし、信頼関係が築けていないと伝わらないという話なんですが。指示を出す上司や先輩が、自分を大事にしてくれているかは判断してください。
仕事を教わったことがない、育ててもらえていると感じられない・・という環境は、結果的にあなたの人生における成長を阻害しているとも言えます。
言われたこと以外を頑張りにくい雇用契約をしている
モチベーションとして、言われたこと以外でも頑張りたくなる動機は必要です。ここをお読みの方は、フリーターの方が大半だと思うのですが、まさに雇用契約の問題はあります。
言われた仕事以外を頑張ると、通常はスキルアップや評価が上がるので、自分の利益になりやすいんですね。一例ですが、給料や立場が上がると嬉しいですからw
ただ、これは正社員の働き方だから関係するとも言えます。フリーター状態で、決められた範囲の中で頑張るにも、やはり正社員の命令内という縛りができやすいです。
言われたこと以外を頑張るけど、それに見合うだけの見返りは欲しい。この気持ちに対してまともに返してくれる雇用契約を結んで働くことを意識すべきと言えます。
僕自身はフリーター時代から意識的に改善を狙っていましたが、やはりモチベーションをキープするのは苦しかったんですよね。そのため正社員を狙うという気持ちが高まったこともあります。
「言われたことしかできないのは職場のせいだ!」と感じたら?
言われた仕事しかできないことは、できる限り自分の責任だと受け止めて下さい。そういう思いから、今回の記事は書かせて頂いています。
しかし、どうしても「職場のせいだ」と感じるならどうすればいいのか対策を書いておきます。
悩みとして困っていることを伝え、改善策を練ってもらう
まずは職場内で、言われた仕事だけをこなしてしまう問題について、改善策を考えてもらうようお願いすることです。
上司や先輩も、後輩の育成に余裕がないだけかもしれません。重要なのは、分からないことは教えてもらうように頼むことです。
分からない、理解できないことを放置しておくと、結果的に問題は放置されたままなんですよ。これは僕もやってしまっていたことなので、強く伝えたいことです。
黙っていても、周りは絶対に仕事のやり方なんて教えてくれません。
「言われた仕事以外にも頑張りたいんですが、コツなんかがあれば教えて欲しいです」と素直に言ってみるべきです。仕事中は忙しいので、帰り際や飲み会の場が適切と言えます。
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未経験者を歓迎している職場へ転職する
未経験者として歓迎してくれる職場を狙うのは一つの手です。なぜかというと、求人の段階で育てることを意識していることが分かるからです。
僕は今は人材系の仕事をしていますが、未経験者を募集する企業は、一定の育成ノウハウを持っています。即戦力にはならなくても、教え方にノウハウがあるのでどっしり構えて部下を見るんですね。
これは介護を未経験から始めた時に、僕自身も実感したことです。未経験OKということで、アドバイザーさんから仕事を紹介されたのですが、まさにその通りでした。
未経験者を歓迎している職場ということで、転職してからも先輩が教えてくれるなど、働きやすかったです。後輩育成ノウハウは、残念ながら企業によってまちまちという現実があると知るべきです。
企業がどういう人材を求めているのかが、「未経験者」の文字から分かるので、調べましょう。分からないことは、求人アドバイザーに相談すると具体的に質問ができますからね。
まとめ 指示された意図を読み取れるかが重要
誰でも指示を受けた通りの仕事はできます。
しかし、そこから独自に判断して、期待に応えようと思うなら意図している内容を読み取らなければいけません。特に20代くらいで働き慣れていない方だと最初はしんどいです。
ただ指示の意図を読み取れると、言われたこと以外の仕事にも機転を利かせられるようになり、やれる仕事の幅も広がります。コツとして
- 言われた仕事の「目的」を考える
- 「自分で決断すること」を増やす
- 先輩がやっている仕事を真似する
これら3つを意識しつつ、指示されたことに向き合ってみる習慣をつけてみると良いです。だんだん慣れてきた時に、初めて会得できることなのでやってみて下さい。
よっぽどパワハラ気質で、とてもチャレンジできる環境でない場合は転職も視野に入れておくといいですよ。成長できる環境で頑張ることが近道と言えます。