20代後半でフリーターをしてるけど・・何歳までなら正社員になれるの?
漠然とした不安を抱えながらフリーターをしていると、年齢は気になりますよね。正社員も考えるけど、20代だし許されるだろうと安易に思いがち。僕も思っていた一人です(汗)
しかし、「フリーターが許されるのは20代まで」と、意外と期間が短いのが現実です。なぜなら、30代に入った途端、フリーターを取り巻く環境は地獄になるからです。
フリーターが気楽に正社員を目指せるのはあくまで20代の間だと思っておくべき。そのため
- 「まだ20代だし、フリーター脱出は焦らなくていい」と思っている
- フリーターが30歳になる危険性を考えたことがない
このように考えている方に、「20代の間に就職することを目指すべき」と忠告しておきます。なぜ20代までしかフリーターが許されないのか、脅すようですが解説させて頂きます。
なぜ「フリーターは20代までしか許されない」と言われるのか
「フリーターは20代までしか許されない」と言われても、当事者の方は納得できないですよね。ただ、この話には根拠があるのも事実です。
どうして許されないと言われるのかについて、解説しておきます。
「両親が健在」という保険はいずれ消える
20代の間は、フリーターであっても両親が健在のため、同居しながら働くなど、恵まれた環境で生活できます。
仮に一人暮らしのフリーターで、生活に余裕がなくても、「最悪は親元に戻る」という保険があるはず。親に頼らないと思っているのと、親に頼れない現実には雲泥の差がありますよね。
もしフリーターのまま歳を重ねて、親が亡くなったり、病気や介護が必要になったら頼るのが難しくなります。そのため、両親という保険は若い間しか効果がありません。
いずれ両親に頼れなくなることを考えると、少しでも早い段階でフリーターを脱出しておいた方が、後になって楽なんですね。
僕は今30代ですが、やはり両親も歳を重ね、病気をしたり体力が落ちていることを実感しています。いくつまで親に頼れるのか、個人差はありますが、アテにし過ぎるとそれだけ反動を覚悟しないといけません。
20代は正規、非正規の差が付きにくいだけ
20代フリーターが許される背景には、正規雇用者と非正規雇用者の差が分かりにくい点にあります。20代は仮に正社員で働いても、仕事を覚える下っ端ですからね。
この場合、フリーターとして働いている人と、さほど給料面で開きが出ることもなく、変わらないように思いがち。
しかし、20代以降は日常生活がガラっと変わってきます。特に30代になると、正社員なら後輩指導や育成もやらねばいけません。非正規は変わらず仕事を続けますが、ここで差が生まれ始めます。
日常生活にも影響が出てきて、結婚しやすい正規雇用者との差を実感せずにはいられなくなります。生活水準も、バイトの身分では給料も上がらず、30代になっても同じようなお金の使い方しかできません。
20代は、みんな横一列に並んでいます。これが逆に30代になると、どんどん差が開くばかり。これらのことから、できるだけ20代の間に正規雇用される必要があります。
30代になると正社員の選択肢が狭まるばかり
30代から正社員を目指す場合は、選べる仕事の選択肢が減っていきます。これは仕方がないことですが、30代は即戦力の人材として見られる傾向があるからです。
専門性やスキル、実務経験を求められた時に、20代までなら未経験で問題なかったのに・・。30代になった途端に、「あなたは何ができますか?」と問われるようになります。
そのため、20代なら経験不問で選べる仕事も、30代というだけで弾かれて苦しいんですね。せっかく正社員で働くなら、選択肢が多い中から選びたいと思いませんか?
僕も、今になって思えば「20代だから採用されたんだな」と思うような仕事で、採用されている経験もあります。若さは就活市場における最大の武器です。
フリーターという働き方が、30代になって許されなくなった時、どういう現実が待っているか。これは、実際に30代になったと仮定して仕事を検索してみると厳しさに気づけるはずです。
バイトで時間を切り売りする働き方には限界が来る
バイトで働くことは、時間を切り売りしているだけで、将来に資産として残りません。資産になる働き方というと、意味が分かりにくいかもしれないので説明しておきます。
バイトは言われたことを、ひたすら毎日、作業的にこなすことが求められますよね。逆に正社員は、仕事をこなしつつ、新しい人材が来ると教えたり、自分で考えてやるべきことを見つけるようになります。
よく上司が部下に命令して、仕事をさせている風景はバイトの方でも見ているはず。上司は、自分が体力を削る仕事を避け、頭を使って現場を回すように意識しているんですよ。
これが、働き方の資産化と言えます。過去に培った経験で、人を使って利益を上げて行く。これができると、年齢的に体力が衰えても働くことができるのです。
もしフリーターのままだとしたら・・体力が落ちてしんどいのに、言われた作業をこなす毎日になります。時間を切り売りしていると、限界がいずれ来てしまうことを考えるべきです。
【データでわかる】20代で正社員に就職しないとヤバい未来
統計的にデータで見ても、20代で正社員に就職しないとヤバいということはお分かり頂けます。「正社員就職は絶対」とも言えるのデータなので、参考に知っておくだけで意識は変わりますよ。
生涯賃金の格差による貧困問題
「生涯賃金の格差」はフリーターの方なら、誰もが聞いたことのある話です。しかし、20代の間でこの格差を実感することは不可能に近いですよね。
なぜなら、20代の方が遠い未来の話を考えても、イメージできないからです。そのため僕は、生涯賃金の差という考え方は、今の20代の方が理解するのは、ほどほどで良いと考えています。
ただ、学生時代を振り返って、「もっと頑張っておけばよかったな」と思うことや、後悔がなかったかは思い出してください。その当時に頑張っていれば、違った人生が今はあったと思いませんか?
このように、過去に後悔したことを思い出す意味はあります。また同じ後悔が、フリーターを継続することで起こらないとは言い切れません。
歳を重ねて時給で働いていると、賃金格差から貧困問題に直面します。お金に余裕がない生活を強いられるのは、覚悟せざるを得ないという現実が待っていると意識しておいてください。
参考文献 (厚生労働省~フリーターと正社員の生涯年収格差~)
一般的な幸せが「正社員を名乗れない」だけで求めにくくなる
「普通の幸せがあればそれでいい」
このごく一般的な考えが、正社員を名乗れないだけで求めにくくなるのもフリーターの特徴です。一般的な幸せは人によって変わりますが、
- 欲しい物をお金を心配せずに買える
- 人前で身分証明が堂々とできる
- 恋愛や結婚が当たり前のようにできる
こういった、生きていれば手に入ると思われがちな幸せは、フリーターというだけで厳しくなる現実があります。ここでは、非正規雇用者の婚姻率をデータ掲載しておきます。
データで見ると、非正規雇用者の婚姻率が非常に低いことがお分かり頂けるはず。それだけ安定した身分である正社員でなければ、普通の幸せが求めづらいのです。
参考文献 (厚生労働省~正規雇用と非正規雇用の有配偶率の比較~)
「フリーター向け求人サイト」は20代向けに限定される
20代でフリーターをしていても、正社員になろうと思えば簡単です。なぜなら、フリーター向け求人サイトを使えばいいからです。
しかし、フリーター向けの求人サイトは、前提として若手である20代を採用する気マンマンで運営されています。ここに30代が頼って行こうと、相手にされづらいのです。
企業側も20代を採用する意味で求人を出しているので、暗黙の了解で30代は足切りされるようなもの。不公平かもしれませんが、これが社会の現実にあります。
「20代に向けられている」というのは、第二新卒・既卒・フリーター向けを主張している求人サイトを見れば一目瞭然。
「30代になってから正社員になればいい」という考えは、やはり甘いと言わざるを得ないです。当たり前のことを、誰も教えてくれないのも問題なんですけどね。
「企業が期待する人材像」は年齢で異なる【20代有利】
どうしてこれだけ、20代が就職に有利なのかを考えたことはあるでしょうか?その理由に、「企業が期待しているのは20代だから」という考えがあります。
企業は、人材価値を年齢で判断する傾向があるんですね。若手の伸びしろを考えると、どうしても30代以降よりも採用してみたいのは当たり前なのです。
20代がどれだけ就職ではイージーモードなのか、解説させて頂きます。
20代は将来性を含む育成期間
企業は20代の人材を見ると、育成期間が必要だと考えてくれます。大半の20代の方は、社会経験も薄く、働き方のノウハウも、社会的マナーも備えていません。
どれだけしっかりしている20代でも、30代や40代といった先輩たちの経験には敵わないですよね。そのため、「若い」というだけで育成してもらえるのです。
よく未経験者や、無資格者を採用するのも、20代が中心になっていますよね。これは、育てる余地があるからです。将来性がある年齢なので、仮に無職だとしても雇っている企業が多いのはまさにコレ。
こういった感覚が企業にはあるため、20代は採用ハードルも低くなりチャンスが与えられています。
逆にバイト生活で20代を潰してしまうと、そもそも育成してもらえないので、経験もスキルも弱くなります。20代フリーターは、会社で経験を積めないと時間の浪費をすることになるので気をつけましょう。
30代は即戦力として求められる
30代になると、即戦力として働くことが求められます。20代で職業に対するノウハウやマナーを学び、働くための教育を受けている前提になるんですね。
もし30代で育成が必要になると、お荷物が会社に増えてしまうため、それなりに良い会社は採用を避けてしまうのです。
入社と同時に、仕事の流れを覚えて、すぐに使えるレベルにあると主張する必要が30代にはあります。これがフリーター出身者では、なかなか難しいところなんですが・・。
働き盛りで頑張れることを、しっかりアピールできる能力が求められるのが30代。若い20代に比べて大変なのは、実際に経験するまでもなくイメージできるはずです。
40代は部下のマネジメントを求められる
40代になると、もうフリーターをやっていては手遅れです。普通に働けるはずの30代を過ごしているため、役職や肩書がなくとも、後輩をマネジメントしていく必要があります。
上手く職場にいる人材を使って、仕事を効率よく回せないといけないので、正社員として働いてきたことは必須条件です。
さらに会社の上にいる人と、下の間で板挟みになるなど、相応に社会経験を積んでいないと、真っ向から向き合うのは難しいと言えるでしょう。
求められる仕事内容 | フリーター状態からの就職しやすさ | |
20代 | 育成期間のため、仕事を教わることがメイン | ◎ |
30代 | 仕事はもちろん、後輩指導を含みつつ業務に取り組む | △ |
40代 | 仕事の段取りや、人間関係をマネジメントする力が求められる | ✖ |
就職のしやすい20代が終わると、急激に厳しくなるのは正社員就職を考えさせられるポイントになるはずです。
今置かれている状況がどれくらいなのか、しっかり判断して頂ければと思います。
【あなたは何歳?】同じ20代でも変わる年齢別の就活コース
ここまで、「20代で就職しないといけない」という話を書いてきましたが、20代と言っても年齢幅があるのも事実です。
例えば20歳になったばかりの方と、29歳でギリギリな方とでは、就活の仕方も変わってきます。そのため、20代でも年齢別に変わる就活コースを解説しておきます。
【20歳~22歳】まだバイトをする余裕はある
20~22歳くらいなら、フリーターをしているからと言って焦る必要はありません。まだ22歳くらいだと、世間的には学生をやっていてもおかしくない訳ですから。
ただ、バイトをする中で「このままずっとフリーターでいいや」とは考えないようにすべきです。バイトはあくまで一時的な働き方にして下さい。
バイトを掛け持ちしたり、社会経験のために使うのはこの年齢くらいで終わりにしましょう。少し怖い話ですが、バイトの掛け持ちなどのリスクはしっかり把握しておく必要があります。
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【23歳~25歳】正社員に直結する仕事をやるべき
23~25歳くらいになると、正社員に直結する働き方を選ぶべきです。僕もフリーターだったので、偉そうに言えませんが(汗)
例えばですが、非正規で働くにしてもフリーターから正社員になれる仕事をやるべきです。正社員に直結しないと、ただ時間を切り売りしているだけで、得るものが少なくなります。
正社員登用が前提になっている求人サービスで、アドバイザーの方に紹介してもらう。紹介予定派遣などのシステムで、お試し期間後は正社員契約にしてもらう。
こういった、未来に繋がる働き方を選んでいく必要があります。
【26歳~29歳】20代ブランドを活かし今すぐに就活すべき
26~29歳の方は・・。申し訳ないのですが、20代ブランドが崩壊してからでは遅いので、今すぐに就活すべきです。
20代専用の求人サイト(第二新卒・既卒・フリーター)なら、まだまだ若手として受け入れ態勢がありますからね。「自分は20代です!」と堂々としておけば、貴重な人材と見なされます。
20代での採用をプッシュしている求人サービスを利用して、滑り込みセーフのごとく、正社員になってしまうべきです。
フリーターが正社員就職するための、正しい就職相談サイトの選び方も解説しているので、必要があれば参考にして下さいませ。
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まとめ 20代後半なら今すぐ就職を目指すべき
結論ですが、20代なら正社員になるのは余裕なので、なるべく就職を目指すべきです。ただし、20代後半になると急いだ方がいいのは事実です。なぜなら
- 企業は「20代」というだけで優遇して採用する
- 30代になるとフリーター専用の求人が極端になくなる
こういった状況があるからです。
フリーターとして楽しいのは、20代の間だけだと認識を強めるべきという警鐘を鳴らさせて頂きました。
少しでも「今のままでは不安」という気持ちがあるなら、20代の間に行動されておくと安心に繋がると伝えて終わります。